雑記

ゲームの記事はネタバレを含みますのでご注意ください。

V.E.フランクル 『夜と霧』(新訳)

これからの人生どうなるのかウダウダ悩み出してしまっているので、
数年前に書評を見て興味を持っていたこの本を思い出して購入。

第二次世界大戦中のナチス・ドイツによるユダヤ人強制収容体験というヘビーな話題でありながら、
読んでいてしんどいということはなかった稀有な本でした。
精神科医・心理学者である筆者の冷静な目はただ筆者を含む人々の心の動きのみに向けられていて、
恨み言や被害者アピールがまるでないのがその原因かと。
人を人とも思わぬ酷い目に遭ってるんですけど、淡々としているので毒気にあてられてダメージ受けるようなことがありません。

まあ愛だの信仰だのの話もあるので、一神教にあまり親しみのない人には気持ち悪く思える部分はあると思いますが。


現在これに続けて、同じ著者の『人間とは何か』に仕掛中。
こちらはだいぶ専門的で難しいけれど、今の自分に必要な概念がある、ように思います。
仕事していれば人生とはなんて考えるような方向に頭を使わなくてもボンヤリ生きていけるもので、
ブランクでぼけた頭を捻りながら一文一文噛み締めて読んでいます。
これは読み終わったら所感をきちんとまとめて残しておきたい。かなり個人的具体的な話になるのでここには書きませんが。

どうでもいいけど『人間とは何か』が難しいので箸休めに読んでた新書の『産後クライシス』を居間に放置していたら、
母と祖母に好評でした。
彼女らの時代よりも生きやすい部分も確かにあるんですよね。それを忘れてはいけない。
今の方が難しい部分がないとは決して言いませんが。